俺達の行為が始まってから、俺は「しまった」と感じていた。
会ってまだ日も浅い。正式に付き合ってくれとの申し入れもしていない。
ただ、俺が一方的に好きになっているだけの女性に対して軽はずみな行為をしていること。
瞬間、俺は俺自身を彼女の体内へと放出していた。「この人と生きていきたい」漠然とではあるが
俺の決心だった。
あっと言う間の出来事だった。
我に返った俺は、心から彼女に謝った。謝って許してもらえることではないけれど。謝るしかなかった。
動揺する俺を彼女はじっと見ていた。
「責任とってくれる?」彼女はちょっと笑いながらこういった。
本当に落ち込んでいる俺。
「もう遅いから寝ようよ」彼女は言った。
俺は彼女の分の布団を用意して、自分のベッドに潜り込む。
そして、明かりを消した。
「失礼しまーす」唐突に明るい声で彼女は言ったかと思うと、俺のベッドに入り込んできた。
暗闇の中での突然の声と、彼女の膝が俺の腹に直撃したのにはビックリしたし、痛かった。
ベッドの中で、彼女は俺の手を握ってきた。
「○○君のだったら別に良いんだよ」
「え?」と聞き返す暇も無く「オヤスミ-」と彼女。
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